超短編作品集と雑記帳です。ちょっと不思議でちょっと愉快な作品がいろいろあります。
マイクロスコピック
「富士山」
2006-05-27-Sat  CATEGORY: 超短編
「富士山」


 百人でおにぎりをつくっていると、日本一高いところから彼女がまた声をかけてきた。退屈だからそろそろ噴火しようかとぼやくのだ。
「これから百人でピクニックというのにそれは困る」
 と返すと、彼女はますます不機嫌になり、熱いものをぺっと吐いてよこした。大きなビルがみるみる溶けた。まわりは動揺し、あれをなだめるのは幹事のつとめだ、とぼくを責め立てる。その間にも白米はどんどん炊きあがる。めしを握る手にも力がはいり、やがてあたり一帯は、ほかほかのおにぎりで埋めつくされた。
 彼女はものうげな流し目で問いかける。
「いま噴火したら焼きおにぎりになるかしら?」
「そうだね、一瞬ね」
「――ダイアモンドにならないかしら?」
「それはきみの加減次第だよ。だけど、チャンスは一度きりだ」
「そっか、不器用なのに」
 ややあって、彼女は噴火を断念し、また千年の美しい歌をうたった。それを聞きながら着々とピクニックの準備をする。千年後の幹事よ、もうおにぎりは使えないぞ、心したまえ。

(了)
ページトップへ コメント0
「千文字世界」投票完了
2006-05-07-Sun  CATEGORY: 日記
わけあって、超早起きして「千文字世界」の投票を終えました。
ほっと一息。……つく間もなく、これから長距離移動に。くあー。

さかなさん、集計作業がんばってくださいね。

さて、「千文字世界」が終わったら、次は『犬祭3』ですよ!!

よろしく!!
ページトップへ コメント0
あらたなる喫茶ジャンル
2006-05-06-Sat  CATEGORY: 日記
メイド喫茶には行ったことがないんですが、札幌には多いそうです。なんでも北の先進地なんだとか。うーん、まあ、だからどうというわけでもないのですが(^-^;)。

女の子のオタク化を「腐女子」というのは、もう今更説明してもという感じですが、老若男女を問わず誰しもフェチズムは持っているもので、逆にそういうのが何もない人を見つけるほうが難しいんじゃないでしょうかと考えてみたり。ただ、好みを大声で言い合って寄り集まるのは確かにちょっとマニアックな気はしますけど(^-^;)。

で、何でこんなまどろっこしい前ふりをくどくどしてるかと言うと、どうやら東京・東池袋にあらたなジャンルの喫茶がオープンしたそうで。コンセプトはこんな感じだそうです。

こちら

同じ接客されるにしても、ホストクラブに興味がある女の子はわりと多いそうですが、ただ実際は騒がしすぎて、お金とお酒の匂いがプンプンしすぎてダメだって人もいるみたいで。
アンティーク家具に囲まれ、しっとりした雰囲気で「お嬢様」って呼ばれるなら、確かに人気が出る理由も分かる気がします。やっぱり少女漫画世代に向けた商品戦略なんでしょうが、同じ系統でもイロモノとして媚びに媚びまくったメイド喫茶とはちょっと違うのかもしれませんねぇ。どっちかと言うと、内装が超豪華なラブホテルとかに近いコンセプトなのかなぁ。あれもお姫様願望をくすぐるもの(?)なように思えますが。

何はともあれ、あれですよ、この喫茶には60歳代の紳士も現役で働いているそうです。それもすごいな。ビバ!じいや!(笑)
ページトップへ コメント5
「パケット・ガール」の校正紙が届く
2006-05-04-Thu  CATEGORY: 日記
創英社の「超短編傑作選vol.5」に収録される超短編「パケット・ガール」の校正紙が届く。第21回超短編コンテスト優秀賞ということで、青砥十(あおと・みつる)名義で載ります。紙はもちろんこれが初めて。
本は8月から書店販売される予定です。完成が楽しみ、楽しみ♪

それから、「500文字の心臓」の次回タイトル競作「富士山」を考え中。いろいろとメモって見たけれど「これだ!」とうなるアイディアにはまだ至りません。こういう絶対的なイメージがある固有名詞は難しいですね。普通の動植物と違って、いかに独創性を出すかは非常に厄介です。ほんと。
ページトップへ コメント0
<< 2006/05 >>
S M T W T F S
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -


余白 Copyright © 2005 マイクロスコピック. all rights reserved.