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妖精をつかまえる。

 先生は地球の裏側からやって来た。来て早々、僕たちは想像力が足りないと言われた。先生は南アメリカの小さな国の小学校で日本語教師をしていたらしい。
 一学期の終わり、夏休みの宿題が出された時、先生は黒板に自由研究のテーマをでかでかと書いた。妖精を見つけてきなさい、と言って学校が終わった。
 親に聞いてもネットで調べてもわからない。友達と話すと、ある子は水の妖精を探すと言った。ある子は火の妖精を探すと言った。歌とか花とか石とか道とか闇とか心とか化石とかみんな違うものを言った。
 妖精が決まらなかった帰り道、僕は草むらの真ん中に立つ鉄塔に目を止めた。看板に送電塔と書いてある。見上げるとたくさんの電線が空をかけめぐっていた。
 先生は、いると思ったら何でもいい、と言った。
 なら、僕は電気の妖精でも探そうか。コイルというものを知り、僕は何が見つかるかわからないけれど、とにかく電線を巻いてみている。

(おわり)

 

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テーマ : 超短編小説
ジャンル : 小説・文学

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sleepdog

Author:sleepdog
幻想、冒険、恋愛、青春などをテーマにした短編小説をいろいろ書いています。子供のころから妖怪が大好きで、最近は結構ゆるふわなものが好みです。 生まれは群馬県前橋市。現在、名古屋市在住。どうぞよろしくお願いします。

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