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南極から (作:BUTAPENN) ♪希望のポケット童話

 太平洋のむこうがわの島が大変だという波のたよりを、イワシたちが伝えてくれたので、南極のペンギンたちはおうえんに出発した。
 とちゅうで、おなかがすいたり、子ペンギンがはぐれたり、道にまよったり、さんざん苦労して。
 その島についたら、北極からはシロクマたちが来ていたし、クジラも、ほかの海のなかまもあつまって来た。
 けれど、海岸はゴミがいっぱい浮いてちかよれないし、地面は赤茶けて、あかりは消えていた。
 魚をとる船は、いっせきも見あたらないし、おまけにコンクリートの四角いたてものからは、からだに悪そうな風がふいてきた。
 とても静かだった。
 ペンギンたちは泣いた。シロクマも、ほかの海のなかまたちも、みんな泣いた。
 おみまいにと持ってきたオキアミやイカたちを置いていくから、元気になったら、また船で魚をとりに海においでよ。
 彼らはいつまでも、いつまでも、海から陸地を見つめていた。

(おわり)


2011/03/15 作者サイトに掲載。著作権は作者にあります。

未来に夢と希望を、そして灯火を。ポケットの中の童話集。
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テーマ : 児童文学・童話・絵本
ジャンル : 小説・文学

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Author:sleepdog
幻想、冒険、恋愛、青春などをテーマにした短編小説をいろいろ書いています。子供のころから妖怪が大好きで、最近は結構ゆるふわなものが好みです。 生まれは群馬県前橋市。現在、名古屋市在住。どうぞよろしくお願いします。

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