スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

伝言ゲーム (作:三里アキラ) <希望の超短編>

 ねぇ、誰かあの人に伝えて。
 そうつぶやいたら、大勢の小鳥たちが「わたしたちがつたえるよ」って。小鳥たちはピィピィ騒ぎながら私の周りに集まる。
 でもね、遠いところにいるんだよ。
 そう説明したら、「わたしたちがべつのコトリにつたえて、そのコたちにつたえてもらうよ」って。

 だから私は託したの。あの人に伝えたい言葉。小鳥たちは懸命にその音をなぞって、歌いながら飛び立った。

 家でぼんやりしていると、ラジオから私の音が流れた。気になって調べてみると、あるミュージシャンが小鳥のさえずりにインスパイアされて歌に仕上げたらしい。
 街を歩いていると、すれ違う人がみな、その歌を歌っている。その歌はありがとうと締めくくられる。
 小鳥たちは伝言ゲームのように言葉を、音を伝えたようだ。それはきっとピィピィ騒がしいものだったに違いない。

 そっか、小鳥たちの伝言は拡散されちゃったのね。
 ふふふ、とちょっぴり笑ってしまう。どうやら世界中に私の音は伝わってしまったみたい。少し、まろやかな表現となって。
 ねぇ、あの人にもちゃんと届いているかしら。

(おわり)


著作権は作者にあります。

疲れた心に安らぎと光明を。みんなに届け、希望の超短編。
スポンサーサイト

テーマ : 超短編小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

カテゴリー
ブログ内検索・作者検索
プロフィール

sleepdog

Author:sleepdog
幻想、冒険、恋愛、青春などをテーマにした短編小説をいろいろ書いています。子供のころから妖怪が大好きで、最近は結構ゆるふわなものが好みです。 生まれは群馬県前橋市。現在、名古屋市在住。どうぞよろしくお願いします。

後輩書記シリーズ公式サイト

ビジター数
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。