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太陽の花 (作:三里アキラ) ♪希望のポケット童話

 広い原っぱにたんぽぽが一輪咲いていました。

 子猫がやってきて話しかけます。
「君は小さいね、まだ子供の僕よりも小さいや」
 たんぽぽはえへん、と応えます。
「僕はライオンって言う名前もあるんだ。ライオンは君より大きいんだよ」
 子猫はびっくりして言いました。
「ライオンだって? 僕だって大きくなったらライオンになるんだ。ライオンになって見に来たときにまだ小さかったら笑うからね」
 子猫とたんぽぽは朗らかに笑いあいました。

 原っぱにライオンがやってきました。
「君は僕の名前も持っているけれど、小さく揺れるだけだねぇ」
 たんぽぽはふふん、と応えます。
「僕の仲間は太陽の花なんだ。僕は大きくなったらひまわりになるんだぞ」
 ライオンはびっくりして言いました。
「太陽だって? 僕は太陽がないと寒くて凍えてしまう。君の成長を祈らないといけないな」
 ライオンとたんぽぽは朗らかに笑いあいました。

 たんぽぽは花を終え、くたりと横たわりました。少しだけ寝るんです。
 目が覚めたらきっと大きく成長していると思いながら。
 ……目を覚ますとたんぽぽは綿毛に包まれていました。

 風がふわっと綿毛を空に舞い上げます。 たんぽぽは言います。
「僕は太陽に近づいて太陽になるんだよ」
 子猫が見ていました。
 ライオンが見ていました。

(おわり)


著作権は作者にあります。

未来に夢と希望を、そして灯火を。ポケットの中の童話。
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テーマ : 超短編小説
ジャンル : 小説・文学

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sleepdog

Author:sleepdog
幻想、冒険、恋愛、青春などをテーマにした短編小説をいろいろ書いています。子供のころから妖怪が大好きで、最近は結構ゆるふわなものが好みです。 生まれは群馬県前橋市。現在、名古屋市在住。どうぞよろしくお願いします。

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