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かいじゅうやってきた (作:三里アキラ) ♪希望のポケット童話

 どすんどすん。
 大きな足音を立ててかいじゅうが歩きます。
 かいじゅうには怖いものなんてありません。
 でも、かいじゅうはひとりぼっち。
 みんな、かいじゅうの大きな体を怖がって近寄らないのです。
 どすんどすん。
 かいじゅうは山へ行きます。
 昔からの友だち、竜神に会うために。
 どすんどすん。
 どすんどすん。
 かいじゅうは悪いことを何ひとつしません。
 歩くかいじゅうの後ろすがたを人々は見送ります。
 山を登って、竜神のいる池につきました。
「よく来たね」
 竜神はにっこり笑ってお茶を出しました。
 お茶を飲みながらかいじゅうは言います。
「みんなから怖がられないようになりたいなあ」
 竜神がこたえます。
「怖がるやつらは放っておけ。大丈夫、君のことをちゃんとわかってるやつもち
ゃんといる」
 お茶を飲み、お菓子を食べ、楽しい時間をすごしたかいじゅうは、来た道をか
えっていきます。
 どすんどすん。
 どすんどすん。
 とおり道に小さな花だんがあったので、かいじゅうはしんちょうによけて歩き
ました。
 小さな女の子がかいじゅうの後ろすがたに呼びかけます。
「花だん、ふまないでくれてありがとう!」
 かいじゅうは女の子ににっこり笑いかけます。
「春になったらお花、いっぱい咲くから! 見にきて!」
 女の子の言葉に、かいじゅうはむねの中があったかくなったのでした。

(おわり)


著作権は作者にあります。

未来に夢と希望を、そして灯火を。ポケットの中の童話。
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テーマ : 児童文学・童話・絵本
ジャンル : 小説・文学

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sleepdog

Author:sleepdog
幻想、冒険、恋愛、青春などをテーマにした短編小説をいろいろ書いています。子供のころから妖怪が大好きで、最近は結構ゆるふわなものが好みです。 生まれは群馬県前橋市。現在、名古屋市在住。どうぞよろしくお願いします。

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