スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「ぴりちゃん」

 ぴりちゃん


 ぴりちゃんはある日突然、グラニュー島の王宮に呼ばれた。
 王宮の使者が差しだす手には触れず、早速マジパンの馬車に乗りこめば、紅茶をいただく間にも、バームクーヘンの橋を渡り、ザッハトルテ帽の門衛たちに挨拶し、七色のゼリービーンズで彩られた王宮に辿り着く。
 謁見の間では、頭にカスタードロールケーキを並べた王様が待っていた。
「よく来たぴりちゃん、姫を助けておくれ」
「姫様がどうかしましたか」
「甘いものが好きで好きで太って太ってのう……」
 この環境なら無理もない。困り果てた王様の横で、ウェハースを脇に抱えた宰相がフォローする。
「姫様はいくら言っても王宮の外へ食べに出てしまう。どんな食べ物もぴりっとさせるお主なら姫の暴食を止められるはずだ。もちろん相当の褒美をつかわすぞ」
 これはまた予想外。
「ああ、どうやら勘違いなさっているようで。それは、ぼくと別のぴりちゃんです」
 王様はひっくり返る、宰相も苦い顔。
 しかし、せっかくの褒美を逃す手はない。
「ですが、王様ご安心を。ぼくは静電気のぴりちゃんです。姫様の部屋のドアノブにずっと静電気を流しましょう。これで外には一歩も出られません」

<了>

 
「500文字の心臓」2006年トーナメント準々決勝作品。結果、○5、☆0で敗退。いただいた批評をもとに改稿。
今大会は初戦から重いタイトルで勝ってきていた。やっぱりそこは重いタイトルを取るべきだったか。思えば、あまり軽めのタイトルで勝った覚えがない。
しかし、結果は結果。根気が尽きたんですか、と誰かに問われれば、そうです、と素直に頷くことでしょう。
さて、エクストラマッチはやっぱり峯岸さん、まつじさん、雪雪さんとリーグ戦でもやりますか?(笑)
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

ぴりちゃん

お菓子だらけの国に静電気のぴりちゃんがいるって面白いですね。同姓同名。読んでいるとお菓子が食べたくなってきてしまいます。カスタードロールケーキって超甘そうだけど超おいしそうです。

実は超甘党

>三里アキラさん
どもども~。こちらもいらしてくださったんですね。
感想ありがとうございます^^。
カスタードロールケーキは美味しいですよ。超甘いですぜ(^-^)。だってグラニュー島の王様のお召し物ですしね。

ふふ、面白かったです

こんにちは~♪
何だかんだと、うろついているうちに辿り着きました。
不意に、知ってる名があると、つい立ち寄ってしまうのですが、
「ぴりちゃん」よんで、ほんわか。
ああ、そうりメルヘンなものも、お書きになるのだと思いました。
いいですね~静電気のぴりちゃん。あれって痛いですから、姫様も外出は控えるでしょうね。

>半熟玉子さん
どもども、遠いところへようこそw
感想ありがとうございます。
ほんわかでしたかー。そうなんです、こんなのも書いてますよ。
あんな痛いの食らわせられる姫様にちょっと同情ですよねw
またお越しくださいね~。
カテゴリー
ブログ内検索・作者検索
プロフィール

sleepdog

Author:sleepdog
幻想、冒険、恋愛、青春などをテーマにした短編小説をいろいろ書いています。子供のころから妖怪が大好きで、最近は結構ゆるふわなものが好みです。 生まれは群馬県前橋市。現在、名古屋市在住。どうぞよろしくお願いします。

後輩書記シリーズ公式サイト

ビジター数
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。