スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

天空サーカス (作:三里アキラ) <希望の超短編>

 晴れ。音色にひかれて土手に行くと、金ピカのサックスを吹く白いカラスがいた。
「いい音ですね」
 話しかけてから気付く。往年の名クラウン、アレン・カラスだった。カラスはにやりと笑みを浮かべ、メイクはしていないが俺はまだ道化をやれるぜ、とサックスを吹く。
「そういえば今日は天覧公演ですね」
 ああ、と頷いてカラスは空に音色を響かせる。
「戻りたい?」
 問うとサックスの音が大きくなった。怪我をした脚で不器用ながらも愉快なステップを踏む。
 観客は天人だけじゃない、今目の前にいるアンタだって観客だ、俺は笑わせるのが仕事だ、生きるのが仕事だ、天人に魂を連れていかれる前に地べたを這ってでも笑いを取ってやる。
 ――そう言ったのはカラスか、私か。世界がよく混ざりあったいい日だ。

(おわり)


著作権は作者にあります。

疲れた心に安らぎと光明を。みんなに届け、希望の超短編。
スポンサーサイト

テーマ : 超短編小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

カテゴリー
ブログ内検索・作者検索
プロフィール

sleepdog

Author:sleepdog
幻想、冒険、恋愛、青春などをテーマにした短編小説をいろいろ書いています。子供のころから妖怪が大好きで、最近は結構ゆるふわなものが好みです。 生まれは群馬県前橋市。現在、名古屋市在住。どうぞよろしくお願いします。

後輩書記シリーズ公式サイト

ビジター数
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。