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星に願いを[We all are ride on THIS](作:卯月音由杞)<希望の超短編>

 今日もお外は真っ白でした。ひと月前の吹雪から、ずっと残ってます。お日様は出てるのに、なかなか暖かくなりません。ぼくが生まれる前から、そうなんだって。
 お隣のスゼ姉さんが誘いにきたから、母さんのお手伝いを急いで終らせて、追いかけました。寒さに強い種をえり分ける仕事は、もっとていねいになさい、って言われたけど。
 村はずれの谷間に行くと、スゼ姉さんはもう「雪男」たちと一緒にいました。つららみたいに立ってる、七つの雪の柱のことです。長老が言うには「雪男」が獣たちや寒さからこの村を守ってくれているらしいです。
「今日もありがとう、雪男」
 長老の孫のスゼ姉さんは、ふしぎなことをよく言います。ぼくと違ったものを見て、違った声を聞いているみたいです。
「だから、アクルくんも一緒に、お祈りしよう。大地に、星に」
 星に?
「聞こえるの、もうすぐ春が来るって。冬は、これっきりだって」
 スゼ姉さんは大地を見つめてそう言いました。
 そうなるといい、と思ったぼくは、一緒に一番大きい雪男の前で、お願いしました。昔みたいに暖かくなって
くださいって、この星に。
 雪男たちも自分たちの家に帰れますようにって。

(おわり)


著作権は作者にあります。
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Author:sleepdog
幻想、冒険、恋愛、青春などをテーマにした短編小説をいろいろ書いています。子供のころから妖怪が大好きで、最近は結構ゆるふわなものが好みです。 生まれは群馬県前橋市。現在、名古屋市在住。どうぞよろしくお願いします。

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